〜理学療法士が現場で見た実態とトリガーポイント治療の有効性〜
まずこちらの絵をご覧ください。
赤く塗られていることが痛みの部位です。あなたの痛い部分と似ていませんか?
この図はトリガーポイントマニュアル(Drトラベル著)から抜粋した絵です。
(今回記載した絵はほんの一部です。実際は更に多くの筋肉が関与してきています。)
トリガーポイントとは筋肉が発する痛みを指し、身体の痛みの95%はこのトリガーポイント由来のものと言われています。(その他は、骨折、癌、内臓系など・・・)
ヘルニアや脊柱管狭窄症といった所見があったとしても、実際はこれらの筋肉が傷ついているだけであるため手術を必要としない場合がほとんどです。
私たちセラピストはまずどの筋が罹患しているかを予測し、更にいくつかの手段を用いて治療することで、症状の根本改善を目指します。
(状態により治療回数に違いがあります。治療例は別記事:症例紹介腰痛編で紹介しています。)
医療の現場では治療を行う際、事前に本人や家族に治療内容やその経過リスクなどに関しての説明を行い、承諾を得る必要があります。(インフォームドコンセント)
その際必ずと言っていいほど話されるのが
手術が成功したとしても症状が改善されない場合がある(又は痛みは取れてもしびれは取れない)
私は以前リハビリスタッフとして手術前後の患者様の運動指導や動作指導を行ってきましたが、一番悩んだのは改善が見られなかった患者様の心のケアでした。
患者様は治ることを信じて勇気をもって手術に臨まれるのです。
しかし、結果は何も変化がない、中には以前より痛みが増して動けなくなってしまう方もいらっしゃいました。
その際も医者は時間が経てば改善する、と無責任なことを言ったりします。
ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術成功率は97%だと言われていますが、私が見てきた現場で本当の意味で痛みやしびれから解き放たれた患者様はごく少数だったように思います。
更にその後も禁忌姿勢や生活指導をされ、いつも何かを気を付けながら生活していく・・・
「どうしよもないくらい痛いのはなくなったから。」
「しびれは残ったけど痛くはなくなった。」
「完全に治したいなんて贅沢なことは言っちゃだめよね。」
術後の患者様は皆、こう話されます。
しかし、悲劇はまだ終わりません。
「手術は根本原因ではないため常に再発の可能性を有している」
「再発率は年月が経つとともに増加していく」
というのです。
私は理学療法士として、日本の医療の痛み治療に対して限界を感じリハビリ職員を辞めました。
そもそも、腰痛やそのほかのしびれ等は本当にヘルニアや脊柱管狭窄症が原因なのでしょうか?
結論からお話しますが、ヘルニアや脊柱管狭窄症は腰痛やしびれの原因である可能性は低い!
椎間板の圧迫や脊柱管の狭窄により神経を圧迫し、それにより痛みやしびれを出すはずがないのです。
そう言い切れる理由は「神経は痛みやしびれを出す機能・器官がない」からです。
そもそもの根本が間違っているのです。
※神経と痛みの関係性に関しての詳細は別記事で紹介しています。
現に腰痛経験が一度もない健常者にMRI検査を実施した結果を見てみると、約85%に椎間板
の変性、また76%に椎間板ヘルニアの所見が確認された、という報告があります。
つまり、脊柱に何かしらの変性があり画像所見的に異常があったとしても神経を圧迫しているよ
うに見えても)、それはしびれや痛みの原因にはならないのです。
※番外編:じゃあなんで手術で改善することもあるの?も掲載予定。
「腰痛患者に対しての画像診断において日常的な使用を推奨しない」
=腰痛患者に対してレントゲンやMRIなどの画像を撮り、診断をつけることは推奨しない。
というのが現在の国際基準です。
それはなぜか?
『病状・病理学的変化、及び画像診断結果の関連性が低いため最大85%の患者に対して診断を与えることができない』と記載されています。
つまり、ヘルニアや脊柱管の狭窄などは健常者でも多く認められるものであり、それが腰痛の原因とする根拠が低いということです。
どんな治療なのか?本当に治るのか?
この記事を読んでもまだ不安だと思います。
それでも気になってこの記事に目を止めた今が転機です。
まずはご相談ください!(無料相談も受け付けております。)